子供の頃、夜道をとぼとぼ歩いていると、月がいつまでも随いてきて離れなかった。
ずい分歩いたのに振り向くと、やはり同じところに月がいてびっくりした。
そんな童話的な感じが表現できないものかと、色々試みた。
この頃、谷内六郎が彗星のごとく現れ、漫画界に新風を吹き込んでいた。
北風、でんき飴、湯気、熱におびえる子など私の心を深くつかんで放さなかった。
この童話の世界、メルヘン的なものが写真に表現できないものかと考えた。」
そして出来たものが「かえり道」だそうです。
モデルは私と妹(私が10歳か11歳、妹が5,6歳のころ)何度も何度も
夕暮れの道を歩かされました。